はじめに
稀に自分のことを「小職(しょうしょく)」や「小生(しょうせい)」と書いたメールをもらうことがありますが、そもそも「小職」や「小生」はどのような時に使用する言葉なのでしょうか?(皆さんは「小職」と「小生」の違い、使い分けをご存じでしょうか?)
今回は「小職(しょうしょく)」と「小生(しょうせい)」の違い、使い分けについて述べたいと思います。
「小職(しょうしょく)」とは?
「小職(しょうしょく)」は、自分のことをへりくだって言う言葉で、地位の低い官職が自分の立場を謙虚に言うときに使用します。(話し言葉)
また、「小職」は自分よりも目上の人に対して使用するのが一般的です。
・「小職」=自分よりも目上の人に対して使用する言葉
・「小職」=話し言葉
※話し言葉=口頭でやりとりする時に使う言葉
「小生(しょうせい)」とは?
「小生(しょうせい)」は、男性が自分のことをへりくだって言う言葉で、基本的には手紙文に用います。(書き言葉)
また、「小生」は自分と同等または自分よりも目下の人に対して使用するのが一般的です。
・「小生」=自分と同等または自分よりも目下の人に対して使用する言葉
・「小生」=書き言葉
※書き言葉=文章を書く時に使う言葉(メールも含む)
「小職」と「小生」のまとめ
このように、「小職」も「小生」も自分をへりくだって言う言葉という点では同じですが、「小職」と「小生」では使用する自分の立場や相手、用い方により大きく異なります。
「小職」と「小生」の違い、使い分けを説明しましたが、ビジネスにおいて「小職」と「小生」の誤った用い方をしているよくある例として
・「小職」を官職でない一般の民間企業の人が用いている。
・「小職」を書き言葉としてメールに用いている。
・「小生」を目上の人に対して用いている。
・「小生」を話し言葉として用いている。
などがあります。
ビジネスや仕事では無理に「小職」や「小生」を用いるよりも、「私」を用いた方が無難かと思いますが、仮に「小職」や「小生」を使用する際は正しく違いを理解した上で使い分けしましょう。