はじめに
最近、よく「ビッグデータ」とか「これからはビッグデータの時代」などと言う言葉をよく耳にするかと思いますが、果たして「ビッグデータ」とは、どのようなデータなのでしょうか?
最初に結論から言うと、「ビッグデータ」と言う言葉に明確な定義がないのが現状です。
確かに「ビッグデータ」と言う言葉からすると「大きなデータ」、「巨大なデータ」と言うことに間違いはありませんが、どの程度の量のデータを「ビッグデータ」と言うかは定かではありません。また、「ビッグデータ」となる理由/背景も定かではありません。
今回は、「ビッグデータ」について、「ビッグデータ」となる理由/背景について、筆者なりの説明をしたいと思います。
「ビッグデータ」となる理由/背景
昨今、情報システムが扱うデータ量は昔に比べて増えてきていることは確かです。
その理由/背景には、企業がきめ細かなデータを取得し、分析することで経営戦略、販売戦略、営業戦略に活用し、事業の拡大や売上拡大、さらには顧客満足度向上に役立てるという目的があります。
そのような、きめ細かなデータを取得する方法、または、取得出来る方法としてインターネットの普及があります。
簡単な例を挙げると、企業がある商品をネット販売し、ユーザー(顧客)がその商品をネットで購入する場合は、通常は会員登録を行ってから購入します。
この会員登録した情報から、何時、どのような人が、どのような商品を購入したかを企業側が簡単に把握することができます。
もし、ネット販売をしなければ、単純に商品を小売店に卸すだけで、その先の購入者までは企業側は把握することができません。
上記のように、インターネットの普及により、企業がこれまで保有していなかった会員情報やユーザーログを保有することが可能になり、企業がきめ細かなデータを取得し、分析する目的のために「ビッグデータ」となってきている理由/背景であると考えます。
また、企業側のビジネスモデルも「B2Bビジネス」から「B2Cビジネス」に変わってきていることが、「ビッグデータ」となってきている1つの要因であり、理由/背景であると考えます。